

TBCビューティ&ライフ研究所 所長 手塚圭子 (てづか けいこ)
東京大学医学部保健学科卒業。現在、アンチエイジングの日本抗加齢医学会指導士として各方面で活躍。医学博士(北里大学)、保健学博士(東京大学)の資格を持ちながら、長年エステティックの業界にも携わってきた、美と健康のプロフェッショナル。社団法人日本アロマ環境協会会員。主な著書に「美人のつくりかた」(光文社知恵の森文庫)、「キレイのきほん」(大和出版)等。
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TBCでは8月22日の「フェイシャルの日」を皮切りに、これからの季節をフェイシャルケアのシーズンとして、本格的なお手入れをおすすめしています。日頃からお手入れに気を抜かないことが一番ですが、秋に十分なケアをしておくことは美肌をキープする秘訣と言えるでしょう。万全の状態で秋冬を迎えるためにも、今から肌にうるおいと栄養をたっぷり与え、ダメージの回復を助けてあげましょう。
夏を乗り越えた肌は紫外線によるダメージを受けています。きちんと日焼け対策をしていても、知らず知らずに、窓越しから差し込む紫外線の影響も軽視できません。また、長時間冷房に当たる環境、汗や過剰な皮脂による肌荒れ、酸化による刺激など、さまざまなトラブルを抱えています。このままの状態で秋冬に突入すると、気温・湿度の急激な変化に肌がついていけず、不安定な状態になります。放っておけば目に見えないところで、肌老化を加速させる要因となります。ダメージが表面化して、乾燥やくすみ、シワといったエイジングのサインが具体的に現れる前に、適切なスキンケアで肌力を高めておくことが大切です。衣替えするのと同じく、スキンケアも季節に合わせてシフトさせていきましょう。

夏のダメージを残したままにしておくと、冬にもトラブル肌で悩むことになりかねません。その上、ダメージが蓄積されて肌の明度が徐々に落ち、くすみがちな肌に…。実年齢と肌年齢との差を年々、広げてしまうのです。「肌年齢が印象を決める」といわれるほど、若わかしさを保つ上で、肌の状態は重要なポイントとなります。秋をキレイに過ごせている人は、お手入れ上手。そんな人には好感が持てますよね。
健康で美しい肌とは「うるおい、なめらかさ、ハリ、弾力、血色、つや」を満たし、正常に機能している肌状態といわれています。エステティシャンが一番始めに勉強し、美肌の前提として覚えるキーワードです。
日本人の美のテーマは、やはり「美白=ホワイトニング」。つるりとした陶器のような白い肌は日本女性の憧れです。日本には古くから「色の白いは七難隠す」ということわざがあり、「色白」は日本人特有の美意識として、その根底に深く根付いたものなのです。日本人が色白に対して憧れや美意識を強く抱いていることは、舞妓さんや博多人形などからも窺えますよね。外資系のコスメブランドでも、ホワイトニングのラインが日本人向けに発表されていたほど。今では世界中で「美白」への関心が高まり、注目を集めています。
美肌のキーワードを満たす健康的な肌を維持するためにはサプリメントを摂取したり、専用の美容液を塗布したり、手軽に行なえるセルフケアは大切です。しかしダメージを受けた肌のケアはデリケート。セルフケアではオーバートリートメントになりがちです。この時期の肌こそ、プロの手によるケアで回復させていくと良いでしょう。
サロンではプロの手技と最先端の美容機器により、皆さんの肌質やその日の肌状態を見極め、一人ひとりに合った適切なケアを施しています。また自分では気付かない小さなダメージにも対応できるので、より踏み込んだケアが可能です。肌機能向上のためには、代謝の高まるマッサージはとても効果的です。毛細血管まで血流が良くなり、ここち良いリラックス感に浸ることもできます。またリラックス状態が副交感神経を優位にし、ホルモンバランスに働きかけ、総合的な好影響が望めるのです。表面的なケアに留まらず、トータルにサポートするプロのケア。頼りたい理由が、ここにあるのです。さらに一人ひとりに合わせたアドバイスは、ホームケアの際にも参考になりますよね。
ダメージを受けた秋肌は、プロの手によるケアで肌力を向上させましょう。一人ひとりに合わせた適切なケアで、美しく健康的な素肌へと導いてくれるはずです。

18世紀マリーアントワネットの時代が起源とされるフランスのエステティックは、化粧品業界とともに発展。エステティシャンの資格制度も確立されており、華やかで洗練されたイメージです。化粧品会社がサロン展開をするスタイルが主流です。一方、19世紀後半頃のヴィクトリア女王の時代にさかのぼるイギリスのエステティックの特徴は健康志向。アロマテラピーなどの自然療法が根付いていて、のどかな自然の中、癒される健康回復の場として捉えられています。スパの原型といわれる宿泊型施設「ヘルスファーム」の存在も印象深いです。アメリカでは、ハリウッドの影響もあり、スクリーンに登場する女優たちのメイクをキレイに見せるための美肌づくりというのが特徴的です。また産毛ケアやピーリングなどが盛んで、化学的かつ医学的な療法が多いと言えます。ドクターズコスメなども最近は人気がありますよね。日本では、明治時代、アメリカのフェイシャルマッサージを、理美容室に取り入れたことがはじまりといわれています。現在では、ハイテクな美容機器を取り入れたメニューが豊富であることも特徴の一つでしょう。
このように、各国のエステティックの概念はさまざま。その国ならではの経験や知識、素材などから生まれるオリジナリティ豊かなエステティックは、とても貴重でおもしろいので、ぜひ関心を持っていただきたいですね。旅の思い出作りにも、一役買ってくれそうですよ。

季刊で発行されているTBCメンバーズマガジン「NATSUKO/DANDO」。 エステティックの枠にとどまらない多彩な情報をメンバー様へ向け発信しています。